閉館前のDIC川村記念美術館

普段、大阪の堺に住んでいるのですが、両親は千葉県印西市に住んでいます。先日はじめて娘を飛行機に乗せて帰省で千葉へ行きました。印西からは隣まちの佐倉市にある川村美術館は国内でも有数のコレクションを持つ贅沢な美術館でしたが、いろいろな事情があるのでしょう。休館することが決定していました。先日、ロスコルームはSANAAの設計によって六本木に移転するとの発表もありました。

娘を連れて最初で最後の川村美術館になってしまいました。海老原一郎という設計者による、とても贅沢な美術館の体験だっただけに閉館がとても残念です。

https://kawamura-museum.dic.co.jp/architecture/ichiro-ebihara/


今後の維持に関しても、多くの費用がかかることが想像されます。例えばレストランのような、庭も含めた良い活用方法が見つかるといいのですが、採算性の観点で難しい課題かと思います。

平日の日中ですが、駐車場は満車、観光バスも止まり多くの人が美術館の最後に訪れていました。このにぎわいがコロナ前後の厳しい時期にもできていたなら存続できたのかもしれないな、と思いながらも、美術館の運営とは入場料で成り立つような仕組みではそもそも無いのかもしれません。大きな会社の一つの時代の流れなのでしょう。

またいつかこの場所を体験できる機会があることを願っています。

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